和温療法

身体を温め、リラックスした気持ちに。
患者さまに負担をかけず、血流を促進する和温療法は、
体力トレーニングが難しい方でも、安全・安心に治療を行えます。
当クリニックの名前の由来にもなっています。

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和温療法とは

和みの温もりで、安全に心不全を解消する温熱療法です

和温療法(わおんりょうほう / Waon Therapy)は、中等度以上の心不全に対する治療法です。
全国的にも導入をしている病院は少ないですが、内服薬では今一つ症状が改善しない方にはお勧めです。心臓リハビリの一環として行われ、運動の苦手な方にも心地良い発汗があり、治療後は温もりの名の通り、深部体温が上昇します。

乾式サウナによる和温浴

室内を天井から床まで均等に 60℃の温度に保つ遠赤外線を使用したサウナ器です。
和温浴を 15分実施することで、深部体温が約 0.5℃〜1℃ほど上昇します。

安静保温による発汗

和温浴後、ベッドに仰向けになって約 30分間の安静保温を行います。
心不全の患者さまの場合、健常者の方と比べて発汗量が少ない傾向がありますが、治療を重ねていくことで正常な発汗量に近づいていきます。

安静保温後は、体重や血圧、心拍数、体温などを測り、発汗によって失った水分を補給します。

和温療法の効果

深部体温の上昇が心不全などに効果的

和温療法のポイントは、心不全などにより十分な運動ができず、心臓や血管の血流が低下した患者さまに対し、安全に血管を拡張して血流を促すことができる点にあります。全身を巡る血液の流れの改善は、さまざまな健康効果をもたらします。

  • 交感神経の
    緊張を緩和
  • 血管の拡張
    心臓の機能改善
  • 抗酸化作用
  • 心身の
    リラックス効果

和温療法との出会い

2010年 7月、私は 第16回 日本心臓リハビリテーション学会に参加するため、鹿児島県に行きました。
学会の体験コーナーに、和温療法の紹介スペースがありました。「この和温療法なら、心身に負担をかけず、心臓病のリスクを軽減することができる…!」実際に体験してみて、実感しました。
それから 10 年以上の月日が流れ、自宅のある四万十にて和温療法を取り入れた「温クリニック四万十」を開業することになりました。ぜひ、多くの方に和温療法の心地よさと効果を実感いただければと思います。

温クリニック四万十
院長 竹田 修司

和温療法の流れ

1. 専用のバスローブに着替えます

乾式サウナ器まで、看護師または理学療法士の資格を持つスタッフが案内します。
最初に、和温療法の効能などについて、ご説明したのち、体調と体重を測定します。
サウナ器に入る前に、専用のバスローブに着替えていただきます。

タオル、ドライヤー、バスローブ、着替え用のロッカー、水分補給用のペットボトル水などは、クリニックでご用意しています。
汗をかくので、肌着と下着の着替えをご用意ください。

2. 乾式サウナで15分 身体を温める

乾式サウナによる和温浴は、15分間実施します。
途中、5分ごとにスタッフが声がけし、感覚や体調を確認します。

3. バスタオルで全身を覆い、安静保温

首から足先まで、バスタオルで全身を包み、心地よく保温します。
安静保温中は、うとうとしていただいても大丈夫です。

スタッフが心拍数や体温、汗の状態を確認しながら、30分間安静保温を続けます。

4. 汗をしっかり拭いて終了

30分の安静保温が終わったら、バスローブを脱いで汗をしっかり拭きます。
体調と体重を確認した上で、発汗量に見合う水分を補給します。
安静後に、血圧と心拍数を確認します。